Otter は米国の英語圏チームにとって既定の会議文字起こしツールであり、Zoom・Salesforce・HubSpot を中心とした業務スタックに深く組み込まれ、医療向けには HIPAA アドオンも用意されています。Otter の代替を探している方は、たいてい次の 2 つのギャップのどちらかにぶつかっています。観客向けの字幕が必要な多言語ライブイベントを運営している、または英語以外の会議(多言語、あるいは北京語・日本語・韓国語・広東語などアジア言語の音声)を扱っている、というものです。Subanana はその両方に対応します。
本記事は両ツールの公開ドキュメント(料金ページ、機能ページ、連携一覧)をもとに整理したものです。捏造したヘッドトゥヘッドのテストは行っていません。実際の音声で精度を確認したい場合は両ツールとも無料枠があるため、自分の会議で試すのが正解です。

TL;DR
- Otter を選ぶケース:チームが英語のみで、米国系業務スタック(Zoom + Salesforce + HubSpot)の中で動いている。Otter には Salesforce・HubSpot・Zapier の連携があり、Enterprise ティアでは HIPAA アドオンも提供されます。
- Subanana を選ぶケース:観客向け字幕付きの多言語ライブイベントを運営している、または多言語・アジア言語(北京語・日本語・韓国語・広東語など)の音声でも品質が保たれる文字起こしが必要。
- 正直な中間答え:米国拠点の英語のみのチームであれば、連携・エコシステムの完成度では今日時点で Otter の方が完成された製品です。Subanana の強みは、ライブイベント用途と、多言語・英語以外の市場にあります。
料金スナップショット
Otter(Otter 公式料金ページより)
| プラン | 年払い(月額換算) | 録音上限 | 月間分数 | 同時会議 |
|---|---|---|---|---|
| Basic (Free) | $0 | 30分/会議 | 300分 | 1 |
| Pro | $8.33 | 90分/会議 | 1,200分 | 2 |
| Business | $19.99 | 4時間/会議 | 無制限(アプリ内) | 3 |
| Enterprise | 個別見積もり | 4時間/会議 | 無制限 | 3 |
ユーザー単価モデル。Otter Free は生涯通算 3 件の音声/動画ファイルインポートのみ、Pro は月 10 件、Business は無制限です。
Subanana(subanana.com/ja/pricing より)
| プラン | 月額 | 年払い(月額換算) | ファイル上限 | 年間分数 |
|---|---|---|---|---|
| Free | $0 | — | 8時間/ファイル、30GB(各ファイルの最初の 15 分を文字起こし) | — |
| Lite | $18 | $9 | 8時間/ファイル、30GB | 720分/年 |
| Pro | $30 | $18 | 8時間/ファイル、30GB | 2,160分/年 |
| Max | $75 | $50 | 8時間/ファイル、30GB | 7,200分/年 |
| Enterprise | お問い合わせ | お問い合わせ | カスタム | カスタム |
ワークスペース単位の料金モデルで、分数はワークスペース共通のプールから消費されます。
料金に関する補足:
- Subanana の Free プランでは字幕/トランスクリプトのダウンロード不可。無料の動画エクスポートは、透かし入りの 15 秒クリップ(最大 720p)のみです。有料プランでダウンロードと 4K エクスポートが解放されます。
- Subanana の分数は月次/年次プランともに繰り越し不可、サイクル開始時にリセット。
- Otter Business の「無制限」は、会議とアプリ内録音に適用されます。
両社の料金モデルは形が異なります。Otter はユーザーごとの課金で、分数もユーザーごとに付与されます(Pro は月 1,200 分/ユーザー)。Subanana はワークスペース単位の課金で、分数はワークスペース共通のプールです。席数ではなく、月に必要な分数で比較してください。
対応言語
Otter は機能ページに「多言語サポート」と記載していますが、言語別の STT ルーティングは公開ドキュメントで示していません。ライブ字幕は Zoom と Google Meet 向けに提供されます。
Subanana は言語別の精度数値を公開していません。STT モデルを継続的にベンチマークし、ソース言語ごとに最良のモデルへルーティングします。アジア言語(北京語・日本語・韓国語・広東語)は、ロングテールではなく第一級の対象として扱われます。さらに、話し言葉の広東語表現を整った書き言葉の中国語に変換する機能も備えています。Otter の公開ドキュメントには同等の機能の記載がありません。
多言語や英語以外の会議がワークフローに含まれるなら、ここが両製品の最も重要な違いです。私の言葉を鵜呑みにせず、Otter には無料枠があるので、同じ会議を両方に通して出力を自分で比べてください。
ライブ文字起こしと翻訳
Otter は Zoom と Google Meet で参加者向けのライブ字幕を提供します。
Subanana は同時翻訳付きリアルタイム文字起こしと観客向け表示機能を提供:参加者は QR コードをスキャンし、スマートフォンでライブ字幕の表示言語を 1 つ選びます。選べるのは原文、またはホストがイベント用に事前設定した最大 5 つの翻訳先言語のいずれかです。イベント、カンファレンス、講演会、同じ Zoom ルームに集まらない観客がいるシナリオでの差別化要素です。
これらのシナリオを運営していない場合、このセクションは該当しません。運営しているなら、Otter はこの領域では競合になりません。
正直に言って Otter が勝つ部分
ここははっきり書きます。ホームチームに全勝させる比較記事は 30 秒で読者を失います。
1. ネイティブ CRM 連携
Otter Pro と Business は Salesforce・HubSpot のネイティブ連携と Zapier 連携を提供します。Subanana は現時点でネイティブ CRM 連携を提供していません。会議→CRM 活動ループが業務の中心なら、Otter の方が完成度が高いです。
2. HIPAA コンプライアンス
Otter は Enterprise アドオンとして HIPAA コンプライアンスを提供します。Subanana は現時点で HIPAA コンプライアンスを謳っていません。HIPAA が必須の医療系チームには、現時点で Otter が適した選択肢です。
3. SSO / SCIM / エンタープライズ管理
Otter は SSO と SCIM を Enterprise ティアで提供します。Subanana の SSO は Enterprise で個別対応です。
4. Zoom 用の自動参加ボット
両ツールともカレンダー連携で予定された会議に自動参加します。Otter は Zoom・Google Meet・Microsoft Teams をカバー。Subanana のボットは Google Meet と Microsoft Teams をカバー — 現時点で Zoom ボットはなく、Zoom は代わりに Subanana の Chrome 拡張機能でキャプチャします。 すべての Zoom 会議にボットを参加させたいなら、Otter のボット対応範囲の方が広いです。
5. モバイル/デスクトップアプリの面積
Otter は iOS・Android・Web・デスクトップアプリ・Chrome 拡張を提供。Subanana は Web ファーストで、会議キャプチャ用の Chrome 拡張機能があります。モバイルキャプチャ中心のワークフロー(例:現場録音するジャーナリスト)では Otter のモバイルアプリの方が成熟しています。
Subanana が勝つ部分
1. 多言語・アジア言語の会議
上記のとおりです。Subanana は言語別の精度数値を公開せず、STT モデルをベンチマークしてソース言語ごとに最良のモデルへルーティングします。広東語の口語を書き言葉の中国語に変換する機能もあります。Otter はこれらの言語について同等の数値や機能を公開していません。
2. 観客向け表示付きライブ多言語翻訳
既出の通り。Subanana が提供、Otter はこの領域では競合しません。
3. 用語集による表記の固定
Subanana では用語集を登録して、社名・製品名・人名・専門用語の表記を文字起こしで一貫させられます。ワークスペース共通のリストとプロジェクト別のリストがあり、XLSX/CSV から一括インポートでき、各用語を全言語共通または言語別に設定できます。Otter にも同等の機能があります。Custom Vocabulary で固有名詞・専門用語・略語を登録でき(有料プランではチーム用とユーザー用のリストを持てます)、有無の差ではなく、構造と粒度の差です。Subanana の強みは、プロジェクト単位の管理、一括インポート、言語別タグ付けです。
4. YouTube / Instagram / Facebook URL からのインポート
Subanana は公開された YouTube・Instagram・Facebook の動画リンクを直接受け付け、URL を貼るだけでシステムが取得・文字起こしを行います(Shorts/Reels 含む)。Otter の公開機能は Zoom/Meet/Teams のキャプチャと音声ファイルのインポートが中心で、ソーシャルプラットフォームからの URL 取得は標準機能ではありません。
5. 二言語字幕の出力
Subanana は原文の文字起こしと翻訳文を 1 つにまとめた SRT ファイルをエクスポートでき、二言語字幕を作るクリエイターに便利です。字幕を焼き込んだ動画をワンクリックで書き出す機能(単一言語または二言語)もあります。Otter のエクスポートは、動画の字幕トラックよりもビジネス文書形式が中心です。
6. 席数ではなくワークスペース単位の料金モデル
Subanana はワークスペースごとに課金され、分数はワークスペース共通のプールです。Otter はユーザーごとに課金され、分数もユーザーごとに付与されます。どちらが割安かは、実際に使う月間の分数で決まります。
サイドバイサイド機能比較表
| 機能 | Otter | Subanana |
|---|---|---|
| 無料枠 | あり 300分/月 | あり 1 ファイル 30GB / 8 時間まで。各ファイルの最初の 15 分を文字起こし |
| 言語別の精度数値 | 非公開 | 非公開 — STT モデルをベンチマークし、ソース言語ごとに最良のモデルへルーティング |
| 口語→書面語の中国語変換 | 記載なし | あり |
| 用語集(用語の固定) | あり Custom Vocabulary(有料プランはチーム用・ユーザー用リスト) | あり ワークスペース+プロジェクト別、一括インポート、言語別 |
| Zoom/Meet のライブ字幕 | あり | — |
| QR シェア型の観客向けライブ翻訳 | なし | あり |
| URL インポート(YouTube / IG / FB) | 記載なし | あり |
| 二言語 SRT エクスポート | 記載なし | あり |
| 字幕焼き込み動画エクスポート | 記載なし | あり |
| 話者識別 | あり | あり |
| 会議自動参加ボット | あり Zoom / Meet / Teams | あり Meet / Teams(Zoom ボットなし、Zoom は Chrome 拡張機能でキャプチャ) |
| ネイティブ Salesforce / HubSpot | あり Pro+ | なし(手動エクスポート) |
| HIPAA コンプライアンス | あり Enterprise アドオン | 記載なし |
| SSO / SCIM | あり Enterprise | SSO は Enterprise で個別対応 |
| モバイル/デスクトップアプリ | iOS / Android / Web / Desktop / Chrome 拡張 | Web ファースト |
| 字幕エクスポート形式 | TXT, MP3, PDF, DOCX, SRT | TXT, DOCX, XLSX, SRT, VTT, Markdown |
どちらを選ぶか

Otter を選ぶ:
- チームが英語のみで会議を行う
- スタックが Zoom + Salesforce + HubSpot で、CRM への密な連携が日常的に重要
- HIPAA コンプライアンスが必須要件
- モバイルキャプチャが主要ワークフロー
Subanana を選ぶ:
- ライブイベントや多言語講演を運営し、観客向け字幕が必要
- 会議のかなりの部分が多言語、またはアジア言語(北京語・日本語・韓国語・広東語など)
- 公開された YouTube / Instagram / Facebook URL から音声をインポートする
- 二言語または字幕焼き込み動画を制作する
- ユーザーごとではなく、ワークスペース共通の分数プールで使いたい
FAQ
両製品を実際にヘッドトゥヘッドでテストしましたか?
公開可能なベンチマークとしては行っていません — そして、音声データセット・採点方法・生出力を提示せずに「比較した」と主張する記事には注意した方が良いです。本記事は公開ドキュメントと検証済みの製品事実を比較しています。あなたの実際の会議での精度を判断する正しい方法は、同じ音声を両ツールの無料枠に通して自分で評価することです。
料金モデルは Subanana と Otter でどう違いますか?
Otter はユーザー単価で、分数もユーザーごとに付与されます。Subanana はワークスペース単位で、分数は共通のプールです。月に必要な分数で比較し、自社の数字で試算してください。
Otter は日本語などのアジア言語を十分にサポートしていますか?
Otter の料金ページは AI 文字起こしの対応言語として日本語と中国語を挙げていますが、言語別の STT モデル選択は公開ドキュメントで示しておらず、広東語は対応言語として挙げられていません。多言語や言語が混在する音声が重要なら、本格採用前に無料枠でテストすることをお勧めします。
Otter から Subanana へ移行できますか?
はい。Subanana は一般的な音声/動画ファイル(mp4, mov, m4a, mp3, ogg, webm)をインポートでき、Otter は録音のエクスポートを提供しています。公開された YouTube / Instagram / Facebook URL も再ダウンロードなしで直接 Subanana に貼り付けられます。
Subanana に Zoom ボットはありますか?
現時点ではありません。Subanana の自動参加ボットは Zoom をカバーしておらず、Zoom は Subanana の Chrome 拡張機能でキャプチャします。ボットは Google Meet と Microsoft Teams をカレンダー連携で対応しています。すべての Zoom 会議にボットを参加させたいなら、Otter のボット対応範囲の方が広いです。
Subanana に公開 API はありますか?
現時点で公開 API は告知されていません。Otter の API(Enterprise)を使ったカスタム連携が必要なら、その点では今日時点で Otter の方が対応しやすいです。
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結論
Otter は真剣なチームが運営する優れた製品で、CRM スタックを含む英語のみの米国系ワークフローには現実的な選択肢です。Subanana が勝つのはライブ多言語翻訳、二言語/焼き込み字幕の出力、そして多言語・アジア言語(北京語・日本語・韓国語・広東語など)の音声でも品質が保たれる文字起こしの領域です。自分のチームが実際に持つ会議の特徴と、それぞれの強みを照合して選んでください。
Subanana を無料で試す → — 支払い情報不要。無料プランでは各ファイルの最初の 15 分を文字起こしでき、1 ファイル 30GB / 8 時間の上限は全プラン共通です。