NotionのAIミーティングノートは、会議を録音し、文字起こしし、要点と対応事項まで抽出します。日本語にも対応しています。ただし利用条件はNotionのビジネスプラン以上で、話者のラベル付けは現在英語のみです。つまり判断すべきなのは「Notion AIで議事録が作れるか」ではなく、「日本語の会議でどこまで実用になるか」です。
ネット上には「Notion AIは文字起こしができない」という古い説明がまだ残っていますが、Notionの公式ヘルプページを読めばその前提はもう成り立ちません。まず、できることを正確に把握するところから始めます。
ですから、この記事は「Notionをやめて別のツールにしましょう」という話ではありません。あなたはすでにNotionで仕事をしていて、議事録もNotionに残したい。その前提は正しく、崩す理由はありません。
本当に知るべきなのは、Notion AIの議事録がどこで足りなくなるかです。そこを知らずに導入すると、契約したあとで「思っていた議事録にならない」となります。
先に開示します。私はSubananaを運営しています。 ですから中立は装いません。Notionだけで十分な人には「十分です」と書きますし、足りない場合にどう補うかも書きます。Notionに関する事実はすべて、Notionの公式ヘルプと料金ページを2026年8月6日に取得して確認したものです。

Notion AIで議事録は作れる?
作れます。Notionの公式ヘルプ「AI ミーティングノート」には、こう書かれています。
AIミーティングノートは、詳細なミーティングノートを自動的に作成するため、会話に集中することができます。Notion AIがミーティングを文字起こしし、チーム全体で共有できる重要なポイントや対応事項を特定します。
録音、文字起こし、要点抽出、対応事項の洗い出しまで、議事録に必要な工程はひととおり揃っています。
言語も問題ありません。同じページのFAQによれば、対応言語は英語、中国語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、日本語、韓国語、ポルトガル語、ロシア語、タイ語、ベトナム語、デンマーク語、フィンランド語、ノルウェー語、オランダ語、スウェーデン語の16言語です。日本語の会議をそのまま文字起こしできます。
利用にあたっての条件も明記されています。
- Notionのビジネスプランまたはエンタープライズプランを利用していること(Notion AIを含む一定の条件を満たすモバイルサブスクリプションでも利用可)
- デスクトップアプリの場合はバージョン4.7.0以降
- MacはmacOS 13以降、Windowsは最新バージョン
なお同ページには、AIミーティングノートは現在ベータ版である旨も記載されています。
先に:Notion AI単体で足りる人
ここで読むのをやめていい人を先に書きます。
あなたの会議が英語で、Notionのビジネスプラン以上をすでに使っていて、必要なのは要点の箇条書きだけ。 この3つが当てはまるなら、Notion AI単体で足ります。ほかのツールを挟む理由はありません。この先は読まなくて大丈夫です。
日本語の会議で、しかも「誰が何を言ったか」を議事録に残す必要がある。 あるいはビジネスプランを契約していない。 あるいは手元にあるのは会議を録画したMP4ファイル。 このいずれかなら、Notion AI単体では止まります。理由は次の章で、公式ページの記載とあわせて説明します。

Notion AIミーティングノートでできること
つまずく所の話に入る前に、できることを正確に押さえておきます。過小評価して別のツールを足すのは、余計なコストです。
- 会議の録音と文字起こし。 デスクトップアプリならシステム音声とマイクの両方を取得します。公式ヘルプいわく「特にビデオ通話において最適なエクスペリエンスを提供します」。
- 要約と対応事項の抽出。 要約には文字起こしへの引用が付き、引用をクリックすると該当箇所にジャンプできます。「この決定、どこで決まった?」を後から追えるのは実務的に効きます。
- 既存の音声ファイルのアップロード。 「Notionでライブ録音されていなくても、Notionが文字起こしと要約を行うことができます」。対応フォーマットはAAC、M4A、MP3、WAVです。
- カレンダー連携。 Notionカレンダーのイベントから直接ミーティングノートを作成・管理でき、会議前に議題を書き込んでおけます。
制限として公式に記載されているのは、1日あたりユーザーごと10時間という使用上限と、要約生成には最低300文字(約1分間の音声)の文字起こしが必要という点です。また、オフラインでは利用できません。
Notion AI議事録の料金と無料版
Notionの料金ページに掲載されているプランと価格は、2026年8月6日時点で次のとおりです。
| プラン | 価格 | AIミーティングノート |
|---|---|---|
| フリー | $0 メンバー/月 | 利用条件の対象外 |
| プラス | $10 メンバー/月 | 利用条件の対象外 |
| ビジネス | $20 メンバー/月 | 利用条件を満たす |
| エンタープライズ | カスタム料金 | 利用条件を満たす |
判断の分かれ目はここです。AIミーティングノートの利用条件はビジネスプラン以上と公式ヘルプに明記されています。無料でのお試しは案内されていますが、継続して使うならビジネスプラン以上が前提です。
そして価格はメンバー単位です。10人のチームで議事録のために全員をビジネスプランに上げると、月$200になります。議事録を取るのが実質1〜2人なら、この単価の考え方が妥当かどうかは一度立ち止まる価値があります。
日本語の会議でつまずく4つの所
ここからが本題です。いずれもNotionの公式ページに書かれている仕様で、隠れた欠陥という話ではありません。機能があるかないかではなく、日本語でどこまで作り込まれているかの問題です。
1. 話者のラベル付けは英語のみ
これがいちばん大きい制約です。公式ヘルプのFAQに、そのまま書かれています。
話者のラベル付けは現在、英語でのみ利用可能です。
文字起こしは日本語に対応していますが、「誰が発言したか」のラベルは英語の会議でしか付きません。議事録という文書は、多くの場合「誰が」「何を」「いつまでに」の3点セットで価値が決まります。担当者が特定できない対応事項リストは、会議後にもう一度録音を聞き直す作業を生みます。
Notion自身も、話者ラベルが信頼できなくなる条件を明示しています。複数人が1台のマイクを共有するライブ会議、複数話者のグループ会議、ブラウザやモバイルアプリからの利用。日本の会議室で1台のマイクを囲む形は、まさにこの条件に当てはまります。
2. MP4・MOVはアップロードできない
既存の録音をアップロードできるのは便利ですが、フォーマットに制約があります。
現在、MOV、MP4、Loomファイルのアップロードはサポートされていません。
対応するのはAAC、M4A、MP3、WAVです。つまり音声ファイルは通るが、動画ファイルは通りません。ZoomやTeamsのクラウド録画、画面共有ごと残した会議の記録は、たいていMP4です。いったん音声だけを抽出する工程が挟まります。
3. ブラウザだとマイクの音しか拾わない
Web会議の議事録を取るつもりでブラウザ版を使うと、ここで事故ります。
マイクインプットのみが文字起こしされます。システムオーディオはキャプチャされません。
さらに「ヘッドフォンを使用している場合、ビデオ通話ツール(Google Meet、Zoom、Microsoft Teamsなど)からの音声はキャプチャされません」とあります。ヘッドフォンでオンライン会議に出ながらブラウザ版を使うと、自分の声しか残らないということです。デスクトップアプリを入れれば解決しますが、その前提は知っておく必要があります。
4. 1日10時間・ベータ・オフライン不可
前述のとおり、1日の使用上限はユーザーあたり10時間です。通常の業務なら十分ですが、終日の研修やイベントを丸ごと記録する用途では上限が見えます。加えて機能自体がベータ版であり、オフラインでは利用できません。
つまずいたときの回し方:文字起こしを先に済ませる
Notionを捨てる必要はありません。議事録の置き場所はNotionのままで問題ありません。変えるのは文字起こしと要約をどこでやるかの1工程だけです。
順番はこうなります。
- 会議の音声・動画を文字起こしツールに通す。 ここで話者を分け、要約まで作ってしまいます。
- できあがった議事録をNotionのページに貼る。 検索も共有も、これまでどおりNotionの中で完結します。
この1工程目にSubananaを使う場合、先ほどの4つの制約に対して次のように噛み合います。
話者の分離。 Subananaの逐字稿は話者識別(ダイアライゼーション)を前提に作られていて、話者の人数を自動または手動で指定できます。フィラー語を除いて読める形に整え、句読点と段落も自動で復元します。
動画ファイルをそのまま投げられる。 .mp4/.mov/.webm/.oggを直接アップロードでき、上限は1ファイルあたり30GB・8時間で、無料プランも有料プランも同じです。音声だけ抽出する工程は要りません。YouTube・Instagram・FacebookのURLを貼っての取り込みにも対応しています。
議事録の作り込み。 会議要約は、整えた文字起こしに加えて要点・決定事項・対応事項を抽出します。用途別に30以上の要約テンプレートが組み込まれていて、社内の議事録フォーマットに寄せられます。事前資料をバックグラウンドパックとして読ませることもでき、PDF・DOCX・PPTX・XLSX・TXT・MDのアップロードやURLの指定が可能です。固有名詞や社内用語は用語集に登録しておけます。用語集はワークスペース全体と案件ごとの2階層で持て、言語ごとのタグ付けとXLSX/CSVでの一括取り込みに対応しています。
日本語以外が混ざる会議。 対応言語は95以上で、言語ごとにベンチマーク上位のSTTモデルへ自動でルーティングする設計です。会議要約に使うAIモデルは、要約の場面に限り自分で選べます。
書き出しはSRT・VTT・TXT・DOCX・XLSX・Markdownに対応しています。Notionのインポート機能は「DOCX、テキスト、マークダウン、HTML/HTM、EPUB、OPMLはNotionのページとしてインポートされます」と案内しているので、書き出した議事録はそのままNotionのページになります。
なお、Google MeetとMicrosoft Teamsについては、カレンダー連携でボットが会議に参加して録音する仕組みも用意しています。ただしこのボットは会議終了後にプロジェクトを作る後処理型で、会議中にリアルタイムで字幕を出すものではありません。Zoom用のボットは提供していないため、Zoomが中心なら録画ファイルを投げる運用になります。
無料枠は各ファイルの先頭15分をプレビューする形で、書き出しは有料プランの機能です。まず自分の会議音声を通して、話者の分かれ方と要約の質を見てから判断してください。
議事録ツールの選び方をもう少し広く比較したい場合は議事録アプリ おすすめ6選を、AI議事録の仕組みそのものから知りたい場合はAI議事録とは?導入ガイドを参照してください。書き上がった議事録が読み返されない状態になっているなら、議事録のダメな例5つと直し方が原因の切り分けに使えます。会議の音声をその場で試すならAI議事録ツールから直接アップロードできます。
Notion AI議事録のよくある質問
Notion AI議事録の無料版はありますか?
Notionの公式ヘルプには、AIミーティングノートの使用条件として「Notionのビジネスプランまたはエンタープライズプランを利用していること」と明記されています。無料でのお試しは案内されていますが、継続して使う前提ならビジネスプラン以上が必要です。フリープランとプラスプランは利用条件の対象外です。なお、Notion AIを含む一定の条件を満たすモバイルサブスクリプションでも利用できると記載されています。
Notionの議事録AIの料金は?
2026年8月6日時点のNotion料金ページによると、ビジネスプランは$20メンバー/月、エンタープライズプランはカスタム料金です。フリープランは$0、プラスプランは$10メンバー/月ですが、いずれもAIミーティングノートの利用条件には届きません。価格がメンバー単位である点に注意してください。議事録のためにチーム全員をビジネスプランへ上げると、人数分そのまま積み上がります。
Notionaiで議事録を作成するにはどうすればいいですか?
ビジネスプラン以上を契約したうえで、デスクトップアプリ(バージョン4.7.0以降)またはブラウザでAIミーティングノートのブロックを作成し、会議の開始時に文字起こしを開始します。Notionカレンダーと連携していれば、イベントから直接ミーティングノートを作成できます。会議が終わると、文字起こしをもとに要点と対応事項を含む要約が生成されます。要約の生成には最低300文字(約1分間の音声)の文字起こしが必要です。ブラウザで使う場合はマイクの音声しか取得されないため、オンライン会議ではデスクトップアプリを使ってください。
ノーションAIで会議の録音はできますか?
できます。AIミーティングノートは会議の音声を録音し、リアルタイムで文字起こしします。デスクトップアプリはシステム音声とマイクの両方を取得するため、ビデオ通話に向いています。一方でブラウザ版はマイク入力のみで、システム音声は取得しません。既存の音声ファイルをアップロードして文字起こしすることも可能ですが、対応フォーマットはAAC・M4A・MP3・WAVで、MOV・MP4・Loomファイルには対応していません。なお録音の前には、Notion自身も参加者全員から同意を得ることを推奨しています。
まとめ
Notion AIのAIミーティングノートは、会議の録音から要約まで一通りこなします。日本語の音声も文字起こしできます。「Notion AIでは文字起こしができない」という前提で選定している人は、その前提を更新してください。
判断すべきなのは次の3点です。
- ビジネスプラン以上($20メンバー/月)を、議事録のために人数分払う価値があるか。
- 話者ラベルが英語のみで、日本語の議事録が成立するか。 「誰が何を言ったか」が要る文書なら、ここが効きます。
- 手元の録音がMP4かどうか。 動画ファイルは直接アップロードできません。
3点とも問題ないなら、Notion AI単体で運用してください。どれかで止まるなら、文字起こしと要約だけを外に出し、できあがった議事録をNotionに戻す形が現実的です。議事録の置き場所はNotionのままで構いません。
方法論:本記事のNotionに関する事実は、Notion公式ヘルプ「AI ミーティングノート」および公式料金ページ(日本語版)を2026年8月6日に取得して確認したものです。精度のパーセンテージは一切主張していません — 検証可能な共通の第三者ベンチマークが存在しないためです。精度を確かめる方法は、自分の会議音声を各サービスの無料枠に通して比べることだけです。料金・仕様は随時変わるため、申し込み前に各公式ページで最新情報をご確認ください。