議事録のダメな例5つ|なぜ「後で読めない議事録」ができるのか(2026)

議事録のダメな例5つ|なぜ「後で読めない議事録」ができるのか(2026)

「議事録でダメな例は?」と聞かれたとき、いちばん多い答えは「決定事項が書かれていない議事録」です。

会議に出ていない人が後から読んで、何が決まったのか・次に誰が何をするのかが分からなければ、その議事録は記録として機能していません。逆に言えば、文章が多少ぎこちなくても、決定と担当と期限が押さえられていれば議事録としては十分です。

ダメな議事録は、書き手の文章力の問題ではなく、型を外していることが原因です。ここでは代表的な5つのパターンを、直し方とセットで見ていきます。

議事録のダメな例5つ:なぜ「後で読めない議事録」ができるのか(2026)

ダメな議事録・5つのパターン早見表

議事録のダメな例5パターンと、それぞれの直し方を並べた比較表

ダメな例何が起きるか直し方
決定事項が書かれていない後から「結局どうなった?」と聞かれる冒頭に「決定事項」欄を固定で置く
発言をそのまま書き写している長いのに要点が読み取れない論点ごとにまとめ、逐語は必要な箇所だけ
担当者と期限がない誰も動かず、次の会議で同じ話をするタスクは「誰が・何を・いつまでに」で書く
事実と意見が混ざっている決定なのか私見なのか判別できない決定・保留・意見を見出しで分ける
共有が遅い記憶が薄れ、訂正もされない当日中に共有し、訂正は本文を直す

1. 決定事項が書かれていない

もっとも多く、もっとも致命的なパターンです。議論の流れは詳しく書かれているのに、結論だけが抜けている議事録です。

読み手が知りたいのは経緯ではなく結果です。「A案とB案を比較し、さまざまな意見が出た」で終わっている議事録は、後から参照しても使えません。

直し方:議事録のいちばん上に「決定事項」の欄を固定し、そこだけ読めば結論が分かる形にします。決まらなかった場合も「保留(次回◯日に再検討)」と書けば、それ自体が有効な記録になります。

2. 発言をそのまま書き写している

「素起こし」に近い状態のまま提出してしまうパターンです。一見きちんと記録しているようで、読む側には負担しかありません。

会議中の発言には、言い直し・雑談・脱線が含まれます。それを削らずに並べると、分量ばかり増えて要点が埋もれます。

直し方:発言単位ではなく論点単位でまとめ直します。逐語で残すのは、表現そのものが重要な場合(法的な確認、クレーム対応、正式な合意文言など)に限ります。素起こしと整文の違いについては 素起こし・ケバ取り・整文の違い で詳しく整理しています。

3. 担当者と期限が書かれていない

「〜する方向で進める」「追って確認する」といった書き方で終わっている議事録です。文としては成立していますが、実行されません

主語がない文は、日本語として自然でも、タスクとしては機能しません。

直し方:タスクは必ず「誰が・何を・いつまでに」の3点セットで書きます。

  • ✗ 見積もりを再確認する
  • ○ 山田が、B社の見積もりを、8月5日までに再確認する

4. 事実と意見が混ざっている

決定事項と、個人の感想や提案が同じ段落に並んでいるパターンです。読み手は、どれが会議の結論でどれが一個人の意見なのか判断できません。

直し方:「決定事項」「保留・継続検討」「主な意見」の3つに見出しを分けます。意見を書くこと自体は問題ではなく、決定と混ざることが問題です。

5. 共有が遅い

内容の問題ではなく運用の問題ですが、実務ではこれが最も多い失敗かもしれません。1週間後に共有された議事録は、参加者の記憶が薄れているため訂正されず、誤りを含んだまま確定してしまいます。

直し方:完璧を目指さず、当日中に共有します。訂正はコメントではなく本文に反映し、常に本文が最新の状態になるようにします。

議事録づくりを楽にする方法

上の5つのうち、1〜4は「書き方」の問題なので、型を決めれば改善できます。ただし現実には、会議に集中しながら同時に記録すること自体が難しく、そこで抜けが生まれます。

このとき有効なのが、会議を録音しておき、あとから文字起こし・要約する方法です。Subanana の場合、録音ファイルをアップロードすると自動で文字起こしされ、決定事項とタスクを含む要約が生成されます。話者分離にも対応しているため、「誰の発言か」が残ります。書き出しは DOCX(Word)や Markdown など複数の形式に対応しており、日本語を含む95以上の言語を扱えます。

ただし、正直に書いておきます。AIは「実際には決まらなかったこと」を決定事項として書くことはできません。 会議で結論が出ていなければ、要約にも結論は現れません。AIができるのは記録と整理の手間を引き受けることであって、会議そのものの質を上げることではありません。上の5番目「共有が遅い」も、AIを使えば当日共有のハードルは大きく下がります。

会議の記録方法そのものは 会議の文字起こし方法、要約ツールの選び方は 議事録の要約ツール も参考にしてください。

よくある質問

議事録が上手い人の特徴は?

文章がうまい人ではなく、会議中に「これは決定なのか」を確認できる人です。議論が曖昧なまま流れそうなときに「今の件は◯◯という理解でよろしいですか」と一言挟める人は、結果として議事録も明確になります。書く技術より、確認する習慣です。

議事録に何を記載すべきか?

最低限必要なのは、日時・参加者・議題・決定事項・タスク(担当と期限)・次回予定です。議論の経緯は、決定の理由を残す必要がある場合に絞って書けば十分です。書式の具体例は 議事録テンプレート にまとめています。

無駄な会議の特徴は?

決定事項がゼロの会議です。議事録を書こうとして「決定事項」欄が埋まらない会議は、情報共有だけで済んだ可能性があります。議事録は、その会議が必要だったかどうかを判定する材料にもなります。

議事録は「である調」で書くべき?

どちらでも構いませんが、1つの文書内で統一することが重要です。社内の記録では簡潔な「である調」、社外や公式な議事録では「ですます調」が選ばれる傾向があります。決まった社内書式があるなら、それに従うのが最優先です。

まとめ

ダメな議事録は、才能ではなく型の問題です。決定事項を先頭に書く・タスクは「誰が・何を・いつまでに」で書く・当日中に共有する——この3つを守るだけで、大半のパターンは避けられます。書き方の基本は 議事録の書き方とコツ も合わせてご覧ください。

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