Notta と toruno(リコー)は、検索結果でよく並んで出てくるAI議事録ツールです。でも実際に公開ページを読み比べると、この2つは思想からして別物だとわかります。Nottaは個人でも法人でもそのまま契約できるSaaS型の月額サービス、torunoは個人向けプランと法人向けプランの機能差がかなり大きい、リコーが運営するサービスです。
Notta と toruno のどちらが向いているかは、この記事では両社の公開ページの数字だけで判断します。Subananaが向いている場面(多言語の会議や、分数制の月額プランでの使い方)では、はっきりそう書きます。向かない場面(純日本語の社内会議、会議の自動参加をZoomで使いたい場合など)も、同じようにはっきり書きます。
先に結論:3つの分かれ道
- 日本語だけの社内会議で、AI要約はいらない → toruno個人プラン(月額¥1,650〜、年契約不要)が始めやすい。ただし多言語もAI要約も個人プランには付きません。
- Web会議の自動要約・議事録がほしくて、多言語対応や外部ツール連携(Slack・Notion・CRM)も使いたい → Notta(CRM連携はビジネス以上)。ただしビジネスプランの「文字起こし無制限」にも連続録音5時間などの上限があります。
- 参加者の言語がバラバラで、毎月の使用量に波がある → NottaもtorunoもAI要約は「日本語+α」が前提です。多言語の会議書き起こし+翻訳を、分数制で試したいならSubanana(後述)も選択肢に入ります。
Notta と toruno は何が違うのか
Nottaは58言語の文字起こしに対応するSaaS型ツールです。個人でも法人でも同じ料金ページから契約でき、Zoom・Google Meet・Microsoft Teams・Webexの会議の文字起こし、Slack・Notion・Salesforce・HubSpot・Zapierなどとの連携、AI要約機能を一つのプランに積み上げていく構成です(notta.ai/pricing 2026-09-27 時点)。
torunoはリコーが運営するAI議事録サービスです。個人向けプランは日本語の文字起こしに特化していて、AI要約機能自体が付いていません。AI要約や多言語対応は、法人向けの「torunoビジネス AI要約」プランでしか使えません(toruno.biz/personal および toruno.biz/business 2026-09-27 時点)。つまりtorunoは「まず日本語文字起こし単体で使ってみる個人プラン」と「議事録・AI要約が欲しい法人プラン」がはっきり分かれている設計です。
料金体系を比較する

Notta(個人〜法人向け、月額制)
| プラン | 料金(年払い換算) | 文字起こし上限 | 連続録音 | ファイルインポート | AI要約 |
|---|---|---|---|---|---|
| フリー | ¥0 | 120分/月 | 3分/回 | 50個/月 | 10回/月 |
| プレミアム | ¥1,185/月(総額¥14,220) | 1800分/月 | 5時間 | 100個/月 | 100回/月 |
| ビジネス | ¥2,508/月(総額¥30,096) | 無制限 | 5時間 | 200個/月 | 200回/月 |
| エンタープライズ | 要相談 | カスタマイズ | 5時間 | 無制限 | 無制限 |
(notta.ai/pricing 2026-09-27 取得)
ビジネスプランの「無制限」は文字起こし分数についての表記で、連続録音時間は5時間、ファイルインポートは200個/月という上限が同じページに明記されています。「無制限=どこまでも使える」ではなく、「分数の上限は外したが、1回あたり・1ヶ月あたりの回数上限は残る」という設計です。
多言語のリアルタイム翻訳や2か国語の文字起こし・翻訳は、全プラン共通で毎月数回の無料枠(1か国語リアルタイム翻訳2回・2か国語文字起こし翻訳4回)があり、それを超えるとプレミアム以上のアドオン(1か国語のリアルタイム翻訳が年払いで¥858/月〈総額¥10,296〉、2か国語の文字起こし・翻訳が¥1,320/月〈総額¥15,840〉)が必要です(同ページ)。
toruno(リコー、個人・法人で別プラン)
| プラン | 料金 | 内容 |
|---|---|---|
| 個人・無料 | ¥0 | 累計3時間まで無料。日本語のみ |
| 個人・有料 | ¥1,650/月〜 | 月10時間分込み、超過は¥2.2/分(toruno.biz/personal 2026-09-27時点)。日本語のみ、AI要約なし |
| 法人(30時間プラン) | ¥27,000/月〜(税抜) | 超過¥900/時間。AI要約・多言語(英語・中国語ほか)対応 |
| 法人(100時間プラン) | ¥85,500/月〜(税抜) | 超過¥855/時間。AI要約・多言語対応 |
| 法人(AI要約なし・100時間) | ¥28,500/月〜(税抜) | 超過¥285/時間。日本語のみ |
(toruno.biz/personal および toruno.biz/business 2026-09-27 取得)
torunoの個人プランは日本語専用で、AI要約機能そのものが付いていません。多言語対応(英語・中国語など)とAI要約は、月額¥27,000〜の法人プラン専用です。個人でNottaのプレミアム(月¥1,185〜)と同じような使い方をしたい人にとって、torunoは「AI要約が欲しいなら法人プラン、法人プランは最低でも月2万7千円」という、価格帯がまったく違うサービスだとわかります。
日本語精度と対応言語はどう違う?
Nottaは自社ページで「整然とした発言のフォーマルな会議では高い認識率」と謳っていますが、これは独立した第三者機関によるベンチマークではなく、自社の公開ページによる主張です(notta.ai/pricing FAQ)。torunoも「良い環境で95%以上」と自社ページで示していますが、どちらも条件付きの自社数値です。この記事では、どちらが正確かも判断しません。
対応言語という観点では、Nottaは58言語の文字起こしに対応(notta.ai 2026-09-27 時点のトップページ表記)しているのに対し、torunoは個人プランが日本語のみ、法人プランでも多言語対応は英語・中国語などに限られます(同社ページに具体的な対応言語数の記載はありませんでした)。公開されている対応言語の幅では、Nottaの方が広いと言えます。
Web会議連携・議事録の作り方
Nottaは Zoom・Google Meet・Microsoft Teams・Webex の会議を文字起こしでき(TeamsはNotta Botが自動参加、Google MeetはChrome拡張機能)、会議終了後に文字起こしと要約を生成する方式です。カレンダー連携での自動参加や、Slack・Notion・Salesforce・HubSpot・Google Drive・Zapierなど幅広い外部サービスと連携できます(CRM・Zapier連携はビジネス以上)(notta.ai/integrations 2026-09-27 時点)。
torunoは個人・法人とも、Microsoft Teams・Zoom・Google Meet・WebExの会議に対応するだけでなく、文字起こし・音声・画面キャプチャをひとまとめに記録するという独自の仕組みを持っています(toruno.biz/personal および toruno.biz/business 2026-09-27 時点)。Nottaの料金ページにも「画面収録」「Web会議の録画」という機能項目が記載されており、画面まわりの記録は両社とも用意していますが、torunoはこの機能を個人プラン(月額¥1,650〜)から使える点が違います。
セキュリティ・データ管理
Nottaはトップページで「SOC 2、ISO 27001、GDPR、HIPAA」への対応をうたっており、料金ページのFAQでは「SOC2認証報告書を2022年に取得、ISO 27001認証を2023年9月に取得」と具体的な年月まで記載しています(notta.ai/pricing FAQ、2026-09-27時点)。ただし「AI学習なし」は料金表を見る限りエンタープライズプランの追加項目として書かれており、プレミアム・ビジネスの標準機能としては明記されていません(同ページの機能比較表)。
torunoの法人ページには、2要素認証・IPアドレス制限・会議ログの閲覧権限管理と、「AIの学習に利用されないデータ処理」が標準機能として記載されています(toruno.biz/business 2026-09-27時点)。一方で、SOC2やISO27001のような第三者認証への言及は、同じページには見当たりませんでした(セキュリティ専用の別ページは今回未確認のため、torunoが認証を保有していないと断定はしません)。
まとめると、外部の認証年月まで公開しているのはNotta、「AI学習に使わない」を個人・法人とも明記しているのはtoruno、という違いがあります。
どちらを選ぶべき?
torunoの個人プランが向いている人: 日本語だけの会議を安く文字起こししたいだけで、AI要約や多言語は不要な人。月10時間まで¥1,650という価格は、Nottaのプレミアム(月¥1,185〜、ただし1,800分=30時間まで)と比べると時間単価は高めですが、契約はシンプルです。ただしリアルタイム記録用のアプリはWindows版のみで、Mac版はありません。
torunoの法人プランが向いている人: 共有・権限管理やAI要約、多言語の文字起こしが必要な法人。ただし月額¥27,000〜が最低ラインで、Nottaのビジネスプラン(月¥2,508〜)よりかなり高額です。
Nottaが向いている人: Slack・Notion・CRMなど既存のツールと議事録を連携させたい人、複数言語が混ざる会議がある人、個人〜中小規模でまず月数千円台から試したい人。ただし「無制限」の文字起こしにも連続録音5時間という上限があること、リアルタイム翻訳などは無料枠を超えると別料金のアドオンであることは契約前に確認してください。
Nottaとtorunoのどちらも向かない人もいます。 たとえば会議参加者の言語が毎回バラバラで、かつ月ごとに使用量の増減が大きいチームには、両社ともプランがやや硬直的です。この場合、多言語対応で分数制の月額プランがあるツールを検討する価値があります。
Notta・torunoの代わりというより「多言語会議」「分数単位で契約したい」というニーズにだけ当てはまる選択肢です。Subananaは95以上の言語の書き起こし・翻訳に対応し、月額プランはLite $9/月〜(年払い、総額$108、月60分)・Pro $18/月〜(総額$216、月180分)・Max $50/月〜(総額$600、月600分)の分数制です(Subananaの料金ページ参照)。翻訳は現時点で追加課金なしで使えます。ただし、Web会議の自動参加はGoogle MeetとMicrosoft Teamsのみ(Zoom・Webexへの自動参加は非対応。ZoomはChrome拡張機能で録音可能)で、NottaにあるSlack・Notion・CRM・Zapierなどの外部ツール連携もありません。多言語対応と分数制の月額プランがハマる場合にだけ検討してください。
よくある質問
Q. torunoの個人プランでもAI要約は使えますか? 使えません。toruno個人プランは日本語の文字起こしのみで、AI要約機能はtorunoビジネス(法人向け)プラン専用です(toruno.biz/personal 2026-09-27時点)。
Q. Nottaの「無制限」プランに上限はありますか? あります。ビジネスプランの文字起こし分数そのものには上限がありませんが、連続録音は5時間まで、ファイルインポートは200個/月までという上限が同じ料金ページに明記されています。
Q. NottaとtorunoはどちらがWeb会議との連携に強いですか? 両社ともZoom・Google Meet・Microsoft Teams・Webexに対応しています。違いは記録の中身で、torunoは個人・法人とも、音声・文字起こしに加えて画面キャプチャも一緒に記録できます。Nottaは外部ツール連携(Slack・Notion・CRMなど)の幅が広いのが特徴です。
Q. 会議の参加者の言語がバラバラな場合はどうすればいいですか? NottaもtorunoもAI要約や日本語以外の文字起こしに対応していますが、対応言語の広さを前面に出しているのはNotta(58言語)です。参加者の言語がその都度変わり、かつ使用量の波が大きい場合は、分数制の月額プランで多言語対応のツール(Subananaなど)も比較対象に入れる価値があります。
まとめ
NottaとtorunoはどちらもAI議事録ツールですが、Nottaは個人から法人まで同じ料金体系のSaaS、torunoは個人向け(日本語のみ、AI要約なし)と法人向け(AI要約・多言語あり、月¥27,000〜)で機能がはっきり分かれたサービスです。日本語だけの会議を安く済ませたいならtoruno個人プラン、外部ツール連携や多言語対応も欲しいならNotta、画面共有込みの記録が必須ならtoruno(個人プランから可)、というのが公開されている料金・機能からの素直な整理です。
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