クローズドキャプションとは(結論)
クローズドキャプションとは、映像の音声内容を文字で表示する字幕のうち、視聴者が画面上でオン・オフを切り替えられるものを指します。英語の「Closed Caption」を略して「CC」とも呼ばれます。会話のセリフだけでなく、[拍手]や[雷鳴]のような音の情報も含めることが多く、音が聞こえない状態でも内容が伝わるように作られているのが特徴です。
日本では総務省も、聴覚障害者向け放送の一種として「字幕放送(クローズドキャプション)」という呼び方を使っています。テレビ画面に出演者やアナウンサーの発言を字幕で表示する放送のことで、放送法第4条第2項により、放送事業者はこうした番組をできる限り多く設けることが求められています(総務省資料)。
オープンとクローズドの違い(表)
同じ「字幕」でも、表示の仕組みや想定する視聴者が異なります。
| 項目 | オープンキャプション | クローズドキャプション | 一般的な「字幕」(サブタイトル) |
|---|---|---|---|
| オン・オフ | できない(常に表示) | 視聴者が切替できる | 別ファイルなら切替できる |
| 形式 | 映像に焼き込み済み | 別ファイル・別トラック | 別ファイル・別トラック |
| 想定視聴者 | 誰でも | 音が聞こえない/聞き取りにくい人 | 言語が違う人 |
| 音の情報 | 作り方次第 | 含むことが多い([拍手]など) | 基本はセリフの翻訳・書き起こしのみ |
オープンキャプションは動画そのものに焼き込まれているため、消すことができません。一方クローズドキャプションは字幕ファイルとして別に用意され、視聴者側のボタン操作でオン・オフできます。この「別ファイルで、切り替え可能」という性質があるので、自分の動画にCCを付けたいときは、SRTやVTTといった字幕ファイルを作って動画サイトにアップロードする、というのが基本の作業になります。
「字幕」と「クローズドキャプション」は何が違うか(日本の字幕放送の文脈)
日本語の「字幕」は、クローズドキャプションも一般的な翻訳字幕も両方含む、やや広い言葉として使われます。そのため「字幕」と言われたときに、どちらを指しているかは文脈で判断する必要があります。
厳密に区別するなら、ポイントは想定している視聴者です。
- 一般的な字幕(サブタイトル):音は聞こえる前提で、言語が違う視聴者のためにセリフを翻訳・書き起こしたもの。
- クローズドキャプション:音が聞こえない、または聞き取りにくい視聴者のために、セリフに加えて[拍手]や効果音などの音の情報まで文字にしたもの。
総務省の資料では「字幕放送(クローズドキャプション)」と併記されているため、日本のテレビでいう「字幕放送」がクローズドキャプションに当たる、と理解しておくと分かりやすいです(脚注では、番組の大部分をデータ放送やオープンキャプションで説明する場合も含むとされています)。
なぜ必要か
クローズドキャプションが重要視される最大の理由はアクセシビリティです。聴覚に障害がある人や、聞き取りにくい環境にいる人でも、映像の内容を正しく理解できるようにするためのものです。
さらに、セリフだけでなく音の情報も文字で伝えるのが特徴なので、無音で視聴している人(電車内や会議中など)にも、「何の音が鳴っているか」まで伝わります。YouTubeの字幕入力ガイドでも、[拍手]や[雷鳴]のような音の説明を字幕に追加する例が紹介されています(YouTubeヘルプ)。
自分の動画にCCを付ける手順(SRT/VTTを作ってアップロード)
自分の動画にクローズドキャプションを付けるには、SRTまたはVTT形式の字幕ファイルを用意し、プラットフォームにアップロードするのが基本です。Subananaを使う場合の流れは次の通りです。

- 動画をアップロード、または公開URLを貼り付ける
- AI字幕生成ツールで音声を自動で文字起こしする
- エディタで誤字や抜けを直し、[拍手]などの音の情報を手動で追加する
- SRTまたはVTT形式で書き出す(書き出しは有料プランが必要です)
- YouTube Studioの場合は、左メニューの[字幕]→ 動画を選択 →[言語を追加]→[字幕]の[追加]→[ファイルをアップロード]から読み込む
YouTubeはSRT(.srt)やWebVTT(.vtt)など複数の字幕ファイル形式をサポートしています。YouTubeではSRTのスタイル情報(マークアップ)は認識されず、書式なしのUTF-8ファイルである必要があります。VTTは位置指定や<b><i><u>程度の簡単な書式に対応しています(YouTubeヘルプ:サポートされる字幕ファイル)。
なお、Subananaの無料プランはファイルの最初の15分間のみプレビュー生成ができ、SRT/VTTの書き出し自体は有料プランが必要です。自動生成された字幕は誤字や聞き間違いが起きることがあるため、人名や専門用語は書き出し前にエディタで確認しておくと安心です(YouTube自身も、自動字幕は機械学習による生成のため品質にばらつきが出ると説明しています。参考)。
動画に焼き込んでオープンキャプションにしたい場合は、Subananaの字幕焼き込み書き出し機能でそのまま動画として出力することもできます(無料プランはウォーターマーク付きの15秒クリップのみ)。
SRTとVTTはどちらを選べばよいか
迷ったら、まずはSRTで十分です。SRTは作りやすく、多くの動画サイトで読み込めます。字幕を画面の上部に移すなど、表示位置まで指定したいときはVTTが向いています。ただしYouTubeのヘルプによると、VTTはスタイル設定に制限があり、<b><i><u>程度の書式にとどまります。凝った装飾は期待せず、「正しい文字と正しいタイミング」を整えることを優先してください。
CCとして整えるときのチェックポイント
クローズドキャプションは、音が聞こえない人が読むことを前提にします。書き出す前に、次の点をエディタで確認しておくと質が上がります。
- 話者が替わる箇所が分かるか(名前や「―」などで区別する)
- 拍手・笑い・音楽など、内容に関わる音が[ ]で補われているか
- 1つの字幕が長すぎて、読み切る前に切り替わらないか
- 人名・社名・専門用語の表記が正しいか
字幕ファイルそのものの作り方や、YouTube・Instagram向けの詳しい手順は、YouTubeで字幕を付ける方法や動画に字幕を付ける方法にまとめています。
よくある質問
クローズドキャプションをオンにするとどうなるの?
クローズドキャプションをオンにすると、画面に字幕が表示されます。オフにすれば消えます。このオン・オフできる点が、常に表示されるオープンキャプションとの違いです。実際のオン・オフボタンの場所はアプリによって異なるため、YouTubeやTeamsでの具体的な操作は以下のページを参考にしてください。 YouTubeで字幕を英語表示にする方法 / Teamsのライブキャプション
Instagramのクローズドキャプションとは?
一般的な意味(視聴者が表示を切り替えられる字幕)は同じです。Instagramでの具体的な表示や設定はアプリの更新で変わることがあるため、最新のアプリ画面で確認してください。自分の動画に字幕を付けたい場合の作り方は以下を参考にしてください。 Instagram Reelsの字幕の付け方
クローズドキャプションと字幕の違いは何ですか?
一般的な字幕(サブタイトル)は、音が聞こえる前提でセリフを翻訳・書き起こしたものです。一方クローズドキャプションは、音が聞こえない視聴者を前提に、セリフに加えて[拍手]などの音の情報まで含みます。日本語の「字幕」はこの両方を指す広い言葉として使われることが多く、線引きが曖昧になりがちですが、総務省の資料では「字幕放送(クローズドキャプション)」と併記されています。